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特別コラム

古賀コラム(3)アナタの犬は純血種?雑種?ミックス?

犬の種類って本当に多いですよね、プロは一体どうやって覚えているんでしょうか?
今日はプロフェッショナルの犬の見分け方、覚え方、をちょっとご紹介。
世の中には純血種の犬と、雑種の犬が存在します。純血種の犬とは、いわゆる血統書付きの犬の事です。(厳密にいうと血統書のない純血種も存在しますがまあ今日は良いとしておきましょう)
柴犬、秋田犬、マルチーズ、プードル、ラブラドール、ゴールデン、ダックスフンドなどなど、犬種に名前がついていて、遺伝学的に何世代にも渡って犬の形態が確立している物をさします。

雑種には正確にいうと2種類あります。純血種同士、つまりダックスとチワワを親にもつ、いわゆる間の子のようなものは「一代雑種」と呼ばれ、F1世代と言われます。学生時代にエンドウ豆の遺伝でF1についてお勉強された方も多いのではないでしょうか。この一代雑種は「ミックス犬」などと呼ばれたり、勝手に「チワックス」なんて名前までつけられて、普通にショップで販売されていることも今は多いです。
これ以外にF1以外の、つまりは雑種を親に持つ様なホンモノの雑種がいます。
F1雑種と違って、大きさや形態が想像つかないことが多いので飼い始める時にもちょっと勇気がいると言われます(笑)。
このどちらでもないものに、ハイブリッドの「二重純血犬種」なんてものも!本当はいるんですが、ヤヤコシくなるから今日は忘れましょう。

遺伝学的にはやはり強くて可愛いのは一代雑種です。一代目は優勢遺伝で産まれてきますから親の良いトコ取りで出てくる子犬が多く、ホントに可愛い子犬がいます。1部では、可愛くて売れるからわざと交配して作出するブリーダーもいると言われるほどです。
ただ二代目以降は期待ができません。もちろん可愛い子も居ますが、劣勢遺伝で産まれてくる子もいるわけです。病弱で長生き出来ない子も多いです。
よく「雑種は強い」なんて言われますし、それは事実なのですが、その事実の裏側には、強くない雑種は生き残っていないという側面があるわけです。

この世にいる純血種以外の犬を雑種と呼ぶのなら、純血種を全部覚えないと雑種は分かりませんね。実際、雑種みたいな純血種も存在しますし、純血種みたいな雑種もいます(笑)。犬種に詳しくなる勉強方法をご紹介しましょう。
まず街で犬をみかける度に、何犬かなと考えてみる事です。その場で分かれば良いですが、分からない場合には特徴を覚えて帰って、どうか調べてみて下さい。この「特徴を覚える」ことで犬種を覚えて行く早さが変わってきます。何となく見て、分からないまま家に帰ると、意外に「あれ?耳は立ってたかな」「あれ?尻尾は巻いてたか?伸びてたか?」なんてことに。意外に覚えてないモノなんです。
そしてミックス犬と思われる犬や雑種を見るたびに、何の犬の子かを想像してみることです。遺伝は面白いもので、どんな犬も何かの特徴をもって産まれてきています。あの耳はコーギーだな、毛はプードルみたいだな、目は柴犬だななんて考えて見始めると、色々な犬種の色々な特徴に改めて気付く事が多く、結構面白く覚えて行く事ができます♪
ちなみにプロでしたら、一代雑種なら大体は、何犬と何犬の間の子か想像がつきますね。

ココからは半分笑い話、この世の中には想像以上に純血種が少ないかもしれません。
犬のプロは、街で見かける犬やお客様の犬を見て、よくこんなコトを言ったりします。
「きっと、チワワと信じて買ったパピヨンだね」
「う〜ん、マルチーズですと言って人からもらったマルプーだな」
「あれはもしかして、、、ポメラニアンだと思って飼っている柴犬か?!」

先日、雪国に実家を持つ知人がこんな事を言っていました。「パピヨンて2種類いるでしょ?ウチは実家に大きいパピヨンを飼ってるの、外で飼ってるよ」コワくてどんな犬かは聞けませんでした。
また別の日、10kgくらいある大きな黒い犬を抱きかかえた方が「ヨークシャーテリアなんです」と紹介してくれました。「可愛いですね〜」と答えておきました。

さてさて、アナタの犬、ホントに純犬種ですか?