東京のペットショップで「九州で産まれた」という子犬を購入しました。
この子犬を誰れが、どのように運んで来たのか気になるのですが・・?
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旧国鉄(現JR)が小口荷物輸送の引き受けを中止してから、子犬の輸送はもっぱら飛行機です。
宅配便では子犬は運べませんので、ペットショップにとっては、最寄りの空港が事実上の仕入れ窓口になっています。
航空貨物の取扱窓口はいずれの空港もターミナルビルから離れた滑走路に近い所にあります。
この窓口付近の業界人の生態は実に興味深いです。
「メスのはずなのにオスが来た・・・」と携帯電話で怒っている人がいます。
横目で見ましたが、これはメスです。生後間もない頃は分かり難いのです。
形ではなく位置の問題です。経験の浅い脱サラ経営者とお見受けしました。
カウンターで受け取った子犬をすぐに別の便でどこかに送っている人がいます。
俗にバスケット・ケンネルと呼ぶブローカーとお見受けしました。
こんな手間に見合う利益があるのでしょう。
おやおや、少し離れた所で、お金のやりとりが・・・。
何と、空港まで子連れのお客を来させて子犬を渡しています。
究極の無店舗販売とお見受けしました。
成犬が到着しました。きっとメスでしょう。
ケージの外側に封筒がガムテープで貼り付けであります。
中身はポラロイド写真のはずです。オスとメスがつながった交配の証拠写真です。
業界ではこれが領収書がわりになります。
少し離れた所で待機していたギラギラのオバサン。
カウンターに突進して航空会社のケージを開き、3つの子犬を手際よく持参のカゴに放り込む。
この間数秒終始無言、カゴは高級乗用車の座席ではなくトランクへ・・・。
プライド高い老舗のお局さまとお見受けしました。
赤帽の車が待機しています。
空港へ子犬を取りに来る手間すら省略しようと言う繁盛ショップの依頼とお見受けしました。
おそらく赤帽を開業する際には想定していなかった種類の仕事だと思います。
到着した子犬をしゃがんで「検査」している年配の業者。
片手の携帯電話で「最悪」とか「毛吹き」とか言ってます。
毛吹きが悪いのは南の地方から仕入れたせいだとお見受けしました。
とにもかくにも、皆様ご盛況のようすで何よりです。
「・・で、お前は何してんだ。」ですか?
もう2時間も天候調査の結果待ちをしています。