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特別コラム

原田コラム(33)犬好きのショップ開業

「犬が好き」と言う動機でペットショップを開業するのは短絡的でしょうか?

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特に問題ないと思います・・。
実際に多くの「犬好き」の人々がペットショップのオーナーになっていますが、これらのペットショップの業績が特に悪いと言う事はありません。
「犬好き」であるための損もありますが、得もありますから・・。

確かに昔は「好きで経営するペットショップは儲からない・・」と言われていました。
一例をあげると「3万円で仕入れた子犬が病気になった、治療費が3万円以上かかる。」と言うケースで、治療するかどうかです。
他の商売なら、もう1個仕入れるところですが・・・。
陳列の犬が皮膚病や感染症であったりしたらなおさらで、治療よりも他の犬から遠ざける事の方が重要です。
治療を終えた子犬は、たとえ完治したとしても多くの場合「売り時」を逸しており、注射のために体の一部の毛が刈ってあったりして、すぐに売る事ができません。
自分は治っていても病原を排出し続ける病気もあって要注意です。
あなたが「犬好き」であろうがなかろうが、生き物を扱う商売の「特殊性」を理解した上で参入されるようお勧めします。

犬に特別な「思い入れ」のある人は、犬の売買に向かないと思います。
母犬は常に最善の子犬を産むわけではありません。
耳の立たない日本犬や尾の曲がったビーグル犬を売らねばならない場面もありますから・・。
セント・バーナードは100坪以上の庭のある客にしか売らない、などと言ってたのでは商売になりません。
客との犬談義も、ほどほどが良いです。
本音で議論をしたり、客を選んだりしていたのでは、陳列の子犬はすぐに成犬になってしまいます。
「議論に負けて、商いに勝つ」場面の多いビジネスですから・・。